日時:令和4年5月26日(木)14:00~18:15
会場:ホテルグランテラス富山(会場とオンラインでの同時開催)

 今回はコロナ禍の折、会場とオンラインのハイブリッド方式で開催し、会場には35名(講師・座長含む)、オンラインでは67名の計102名の参加があった。

 富山大学 学術研究部医学系 岸 裕幸 教授のコーディネートにより、「生物学的製剤の開発」をテーマとして、今後の生物学的製剤開発のさらなる進展について考える機会となるべく研究会を開催した。

 特別講演では、タンパク質工学の専門家である愛媛大学プロテオサイエンスセンター長 澤崎 達也 教授に「無細胞タンパク合成システムのタンパク質工学への応用」について、抗体医薬の専門家である協和キリン㈱ 研究開発本部 研究ユニット 研究マネジメントオフィス マネージャーの中野了輔氏に「抗体医薬の現状と協和キリンの取り組み」についてご講演いただいた。

 参加者アンケートでは、「澤崎先生の最新のタンパク質工学に関する講演は大変勉強になりました(大学教員)」「澤崎先生がお話されたサリドマイドの催奇形性メカニズムの研究に使命感と執念を感じました。素晴らしいご講演でした(大学教員)」、「協和キリンの中野先生の抗体医薬の講演が印象深く、富山県の創薬ベンチャーとのマッチング企画など行ってほしい(大学教員)」「中野先生の抗体医薬の現状と協和キリンの取り組みを興味深く聞かせていただきました(企業)」など、大きな反響があった。

 また、一般講演では、富山大学学術研究部医学系 臨床分子病態検査学 仁井見 英樹 准教授に「新型コロナウイルス中和抗体作出プロジェクトについて」、富山大学学術研究部医学系 免疫学 小林 栄治 助教に「T細胞の単一細胞解析とその応用」について、富山大学学術研究部医学系 附属病院 医療情報・経営戦略部 髙岡 裕 教授に「コンピュータ シミュレーションによる創薬」についてご講演いただいた。

 ハイブリッド方式による研究会の開催は当フォーラムにおいては2回目であった。今回Teamsを活用し、途中画面共有ができないというトラブルがあったものの、概ねスムーズに運営することができた。

 なお、今回は、講演者全員が会場で講演を行うことができ、講師と会場参加の聴講者による活発な意見交換があった。また、ハイブリッド開催としたことから、オンラインからも積極的に質問があり、オンラインと会場の一体感が感じられ、コロナ禍にもかかわらず有意義な会であったと考えられる。

 今後の運営にあたり、より多くの参加を促すためにはWeb配信も有効であるが、当フォーラムの本来の趣旨である「情報交換の場、出会いの場」を如何に提供していくかが課題となる。
 次回からは新型コロナウイルス感染症が終息し、対面による講演会や交流会の実施など、研究会が本来の姿となることが望まれる。

各講演要旨についてはタイトル(緑字)をクリックしてください(PDFファイル)

テーマ『生物学的製剤の開発』
コーディネーター:岸 裕幸(富山大学学術研究部医学系 教授)

特別講演

講師:澤崎 達也(愛媛大学プロテオサイエンスセンター長) 座長:磯部 正治(富山大学学術研究部工学系 特別研究教授)

講師:中野 了輔(協和キリン㈱ 研究開発本部研究ユニット 研究マネジメント オフィス マネージャー) 座長:森 寿(富山大学学術研究部医学系教授)

一般講演

講師:仁井見 英 樹(富山大学学術研究部医学系 臨床分子病態検査学准教授) 座長:早川 芳弘(富山大学学術研究部薬学・和漢系(研究所)教授)

講師:小林 栄治(富山大学学術研究部医学系 免疫学助教) 座長:北村 寛(富山大学学術研究部医学系教授)

講師:髙岡 裕(富山大学学術研究部医学系 附属病院 医療情報・経営戦略部教授) 座長:水口 峰之(富山大学学術研究部薬学・和漢系(薬学)教授)

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