フォーラム富山「創薬」第60回研究会
会場:ボルファートとやま4階 瑪瑙の間



今回は、松谷 裕二氏(富山大学 学術研究部薬学・和漢系(薬学部)薬品製造学研究室 教授、薬学部長)(富山医薬品化学研究会(TOMECS)会長)をコーディネーターとしてお招きし、『有機化学・プロセス化学が拓く創薬研究』を題材としてアプローチをはかった。特別講演では、これまで画期的な金属触媒化学を切り開き、それをプロセス化学へと展開されてこられた岐阜薬科大学 副学長・研究科長・教授、日本プロセス化学会 名誉会長でもある佐治木 弘尚先生にご講演いただいた。
講演の部においては、フロー合成の原薬製造への活用に関して、臼谷 弘次氏(住友ファーマ株式会社 プロセス研究所 グループマネージャー)よりご説明いただいた。また、全合成研究への計算科学の活用については占部 大介氏(富山県立大学 工学部 生物工学科 教授)より、フロー化学の連続合成に関しては、富山県内に在所する製薬メーカーから小林 勇太氏(十全化学株式会社 研究開発部 CMC 開発グループ 課長代理)よりそれぞれご講演いただいた。最後は富山大学から、環境にやさしい酸化触媒開発に関して、矢倉 隆之氏(富山大学 学術研究部薬学・和漢系(薬学部)分子合成化学研究室 教授)にご講演いただいた。
終盤には、富山大学博士課程学生支援プロジェクト「SPRING事業」採択学生より、「南カリフォルニア大学での薬学研修報告」「海外インターンシップ報告~グローバル企業におけるモデル&シミュレーション~」とそれぞれ題して研修報告が行なわれ、こちらも多角的な視点から質疑がなされた。
参加者向けに任意で実施したアンケートにおいては、印象に残ったことについて、「不均一系触媒によるプラスチックリサイクルとフロー合成の(flash chemistry的な)実機生産レベルでの応用」「実際に実用化されている技術から紹介されていて面白かった」「比較的新しいトピックのフロー合成の話が聞けて面白かったです」「富山県には、医薬品のCDMOが多くあるので、今回のような企画は県内業界の技術交流の場としても良いと思う」「有機合成化学については全くの無知でしたがフロー合成による利点の多さに驚きました。また、合成化学とプロセス化学など、分野として分かれている点も興味深く、学ぶことができました。」「密なディスカッション、ハイレベルな研究を学ぶことができた。」「学生の発表が新鮮で良かったです。」など、様々な感想や意見が寄せられた。
プログラム
各講演要旨についてはタイトル(緑字)をクリックしてください(PDFファイル)

特別講演
座長/司会:豊岡 尚樹(富山大学 学長補佐、学術研究部工学系 生体機能性分子工学研究室 教授)

講演者:佐治木 弘尚(岐阜薬科大学 副学長・研究科長・教授、日本プロセス化学会 名誉会長)

講演
座長/司会:
【写真左】中島 範行(富山県立大学 副学長、工学部 医薬品工学科 教授)
【写真右】松谷 裕二(富山大学 薬学部長、学術研究部薬学・和漢系 教授)


講演者:臼谷 弘次(住友ファーマ株式会社 プロセス研究所 グループマネージャー)

講演者:占部 大介(富山県立大学 工学部 生物工学科 教授)

講演者:小林 勇太(十全化学株式会社 研究開発部 CMC 開発グループ 課長代理)

講演者:矢倉 隆之(富山大学 学術研究部薬学・和漢系(薬学部)分子合成化学研究室 教授)

研修報告
富山大学博士課程学生支援プロジェクト「SPRING事業」採択学生3名による発表

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