医薬系技術部は、大学の使命である教育・研究・診療の三本柱において、技術の側面から深く支援する技術職員の集合体です。
本学杉谷キャンパスは、医師、薬剤師、看護師等、さらに修士、博士と云った高度の研究能力と豊かな知識を有した人材育成を目的として、学士・修士・博士課程を有しています。そして、医学から薬学にわたる幅広い知識を基盤に、高い専門性と人間尊重の精神を基本とする人材育成に貢献しています。また、学術研究の進歩や社会に積極的に貢献する特色ある教育・研究を通じて、総合的な判断力を備える優れた人材育成に努めています。
技術部職員は個々の高度な専門技術を生かして、学部学生や大学院生に対する医学・薬学教育を通じて、技術の側面から医療人育成などの教育業務の効率化の一端を担っています。
本学の研究に関する取り組みは、生命科学および自然科学で世界レベルの先端的、独創的、学際的・分野横断的研究を推進するとともに、本学の強み・特徴ある研究に重点的に研究支援を行うことです。(本学中期目標より抜粋)
本学は、学問の継承発展と基礎的な研究を重視するとともに、現代社会の諸問題に積極的に取り組み、融合領域の研究を推進することにより、「地域と世界に向けて先端的研究情報を発信する総合大学」を目指しています。
(富山大学の理念と目標より抜粋)
種々の研究室等で学術研究を支えている技術部職員は、その卓越した専門技術をさらに研鑽すると共に、他分野との協働に深く関わって、得られた技術的な知見を社会にフィードバックする真のプロフェッショナルとなることを目指しています。また、自ら学位を取得するなど研鑽して、情報共有やスキルアップを目的とした大学内外の研修会等に積極的に参画して、先端研究の技術支援に努めています。
学附属病院に関する目標として、
高度急性期医療機能の強化 | 専門性と総合性の調和した高度な先進医療を提供します。 |
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地域医療の連携 | 将来の地域医療需要を見据えて、地域の求める役割に対応できる大学病院の体制を確立します。 |
患者サービスの充実 | 患者中心の医療サービスを充実させて、安全安心な医療を提供します。 |
(本学中期目標より抜粋)
病理診断学、病態・病理学、小児科学、皮膚科学、放射線診断・治療学、内科学(ニ)、眼科学、腎泌尿器科学、麻酔科学、耳鼻咽喉科学、整形外科・運動器病学に配属された技術部職員は、附属病院にかかる事業の効率化を図ることを目的として、種々の診療部門において技術の側面から支援しています。
病理診断科 | 正確で迅速な病理診断をサポートするツールとしての免疫染色標本の作成を病理診断学と病態・病理学で支援しています。また、診断のスピードを要求される迅速病理診断においては、医工連携による専用超音波装置を併用した新技術を医療現場に導入する画期的な迅速免疫染色法の開発に向けて、新たな光を当てつつあります。 |
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小児総合内科 小児循環器内科 小児発達内科 | 多岐にわたる専門分野おける先進医療をサポートするための高度な分子生物学的手技を駆使して、技術支援しています。 |
皮膚科 | 炎症性皮膚疾患、自己免疫性皮膚疾患、遺伝性皮膚疾患、皮膚腫瘍など皮膚症状が認められる患者を診療していますが、内医科学的な疾患から起因してことも多いために内科専門医とタイアップした診療を行っています。また、水疱性疾患、血管炎疑いの確定診断のための免疫染色は、卓越した作成技術で支援しています。腎・高血圧内科において、腎炎の治療には正確な組織学的診断や活動性の評価が必要ですが、腎炎患者の中には種々の理由により腎生検による組織学的評価ができずに治療方針の決定に難渋することがあります。腎生検ができない腎炎患者の疾患活動性の評価や腎予後の予測を試みるために、腎炎患者の尿バイオマーカーを測定し、腎炎の活動性や組織学的重症度との関連を検討しています。腎生検採取補助やその後の組織蛍光染色、腎生検と心筋生検の標本管理、さらに24時間血圧計装着とその解析などの通常業務のほか、HPLC、ELISA、WB、QPCRなどを駆使した技術支援を行っています。 |
アイセンター(眼科) | 眼科のすべての専門分野をカバーするために、角膜・前眼部、小児・斜視弱視、緑内障、ぶどう膜、網膜硝子体、神経眼科、眼瞼・眼窩・眼形成、涙道と云った各専門領域が対象となります。また、内科、神経内科、脳神経外科、皮膚科、耳鼻科などと連携して診療することも多くあります。一日平均100人近い外来患者に対する眼科検査を技術支援しています。 |
泌尿器科 | 尿路性器腫瘍、排尿機能障害、メンズヘルス、骨盤臓器脱、男性不妊症、腎移植、尿路結石症、小児泌尿器疾患などの多彩な分野の診療を行っています。特に、男性不妊症診断検査では最新技術を併用した支援を行っています。 |
麻酔科 | 外科手術における麻酔管理(全身麻酔、硬膜外麻酔、脊椎麻酔、各種神経ブロック)のみならず、鎮痛薬や神経ブロックに関する知識・技術を生かしたペインクリニックの診療を行っています。帯状疱疹後神経痛、複合性局所疼痛症候群、頭痛(方頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛)、三叉神経痛、慢性難治性疼痛、癌性疼痛、顔面・眼瞼痙攣、痙性斜頸などに対して、他科との連携で診療しています。また、衛生工学衛生管理者を保有する技術職員は、附属病院の環境安全衛生マネジメントにも貢献しています。 |
耳鼻咽喉科 | 耳鼻咽喉科の一般診療に加え、めまい疾患の診断・治療、頭頸部腫瘍の治療、人工内耳による治療などの先進医療を行っています。また、技術職員は聴覚系検査全般、人工内耳手術に関わるインプラント測定・評価・調整などの技術支援を行っています。 |
本技術部は、3部門(基礎医学部門、臨床医薬学部門、生命科学先端研究部門)に配属された技術職員で組織されています。(富山大学(杉谷キャンパス)医薬系技術部に関する要項)
形態機能分野 | 系統解剖、病理解剖および法医解剖の補助、各種組織標本作成や分子生物学的手法を駆使した解析や関連機器の管理、また、これらの手技や装置の開発にかかる業務に携わっています。 |
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細胞機能分野 | 生体の生理・生化学的実験、分子生物学的手法を駆使した解析や関連機器の管理、また、これらの手技や装置の開発にかかる業務に携わっています。 |
内科医学分野 | 患者から採取された検体についての組織標本作成や保存・管理の業務、さらに、分子生物学的手法を駆使した解析や関連機器の管理、また、これらの手技や装置の開発にかかる業務に携わっています。 |
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外科医学分野 | 患者から採取された検体についての組織標本作成や保存・管理の業務、さらに、分子生物学的手法を駆使した解析や関連機器の管理、また、これらの手技や装置の開発にかかる業務に携わっています。 | 薬用植物分野 |
薬用植物の栽培・保存・管理を通じて、植物資源を探索・選抜し細胞工学的、園芸学的手法によって物質生産や耐病性・耐寒性を賦活・付与することで、薬用資源としての植物の資質を向上させる研究を行っていて、その技術支援が業務の主たるところです。 |
研究推進機構 研究推進総合支援センター 生命科学先端研究支援ユニットとして、動物実験施設、分子・構造解析施設、遺伝子実験施設に技術職員が配属されています。
動物資源開発分野 | 各種実験動物の繁殖、検疫、系統維持、改良等にかかる技術支援や関連機器の管理・技術に関する業務に携わっています。 |
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分子・構造解析分野 | 種々の実験・実習機器の操作、保守管理、開発に関する業務に携わっています。 |
ゲノム機能解析分野 | 遺伝子実験の技術や安全管理にかかる教育・指導に関する業務や実験・実習機器の操作、保守管理、開発に関する業務に携わっています。 |
当技術部スタッフは精力的に研修・研究会等に参加し、自己研鑽を行っております。